動作検証用Weblog

8年

明日で8年が経つ。

近々公開になる新作アニメーション映画に冠せられた「今 敏賞受賞」の文字。
これが「箔」になるのは嬉しいけれども、重ねられた月日を感じてしまう。

あのころ思い出して、ふと浮かぶのは、彼とふたりきりになった時に漏らした
「人間なんて糞袋だ」
というつぶやき。
目新しい言葉ではないし、なにかの引用のつもりだったのかもしれない。
しかし、なにか真に迫っていて、わたしは無言になった。
いや、実際は「そうだな」くらい言ったかもしれないが、もう記憶が定かではない。

『OPUS』がアニメーション作品になるのは嬉しいけれども、やっぱり『夢みる機械』はどうなってしまうのだろうと思ってしまう。
プロデューサが、ほかの監督を立てて作品を完成させることはないと明言しているわけだけれども、どういう形であれ、世に出てほしい。
できあがったカットだけの断片的なものでもかまわない。それでも全体1/3くらいはあったと記憶している。

オープニング・クレジットだけでも短篇映画として成立する。
大津波のバックで流れるのはひねくれハワイアン。
イメージしていた「D-SIDE」というリクエストに平沢進が応えた。

企画書を書いていた時に出たアルバムが『BLUE LIMBO』だったため、今 敏がBGMとして想定していたナンバーにはその収録曲が多い。
「帆船108」のプロモーション・ヴィデオかのような台詞がない音楽だけのシーンもある。
そして、エンディング・ロールに流れるのはアルバムのタイトル・チューンだ。

もうそれでいいじゃないか。

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